長期研修の目的は?必要なの?

どのくらいまでが「短期研修」で、どのくらいからが「長期研修」なのかは、難しいところがありますが、一般的に長期研修といえば少なくとも数ヶ月、長ければ数年という形になります。

ほとんどの新規就農者は、独立する前に、1年程度の長期研修を受けて、農業を勉強しています。
では、農業研修とは、何のために受けるのでしょうか。

教科書的な答えならば「独立に向けて農業技術を習得するため」ということでしょう。

しかし実際には農業研修において、技術の習得というのは、ほとんど意味がありません。新規就農者の多くは、研修中の技術よりも、独立後に学んだことのほうが、はるかに多いと語っています。

意外に思われるでしょうが、長期の農業研修で学べる農業技術は、少ないのです。正確に言えば、農業研修で学んだ農業技術が、独立後に役に立つことは、ほとんど無いと言ったほうが、いいかもしれません。

だからといって、農業研修には全く意味がないというわけでは、ありません。

第一は、地域に慣れるまでの、クッション的な時期としての意味があります。

いきなり「農家になりたい」という見ず知らずの人がやってくるよりも、まずは研修生という立場で、どこかの農家なりについて働いており、それから独立するというほうが、地域の人としても受け入れやすいものです。

また、研修でお金がもらえるところであれば、農業に必要な資金を溜めることも出来ます。多いところでは、月15万円程度のお金をもらうことができます。独身の人であれば、農業研修を受けて、独立のための資金を溜めるということも可能です。

また、農業技術には大した意味はなくても、農家の生活が分かるというメリットがあります。農家に必要な心構えが学べます。

農業では季節に合わせて、必要な作業があれば、徹夜してでもやらなければいけないこともあります。雨が降っていても、何らかの作業をするものです。実際の農家の生活は、晴耕雨読とはかけ離れたものです。

サラリーマンならば、就業時間が決まっており、休みの日も決 まっていますが、農家にはそのような生活リズムは、ありません。農繁期には徹夜に近い状態で働き、農閑期にはまるまる1ヶ月が休みというような形です。そういった、農家の生活リズムを学ぶ上で、農業研修というのは意味があると思います。

また、道具の手入れの仕方、扱い方など、生活全般から学べることは、多くあります。

しかし、学べるものは多いものの、研修期間と同じ期間、自分で畑をやったほうが、研修よりも学べるものは多いと思います。
技術的には、研修を受けてから始めようが、いきなり始めようが、大きな違いはありません。

とりあえず自分で始めてみて、分からないことがあれば、近所の農家に聞きにいくという形で、立派に技術を習得した新規就農者は、たくさん存在します。

サブコンテンツ

このページの先頭へ